[ITビジネスセミナー] 現役プロダクトマネージャーが語る、日本企業におけるプロダクトマネージャーの課題と今後の展望 - POStudy ~プロダクトオーナーシップ勉強会~
最近よく話題になる、プロダクトマネージャーについて集中して学習する
良い機会と思い、行って来ました。
関さん始め、運営された皆さん、ありがとうございました。期待通りの勉
強会でした。
以下、気になった点の箇条書きです。普段あまり行かない類の勉強会なの
で、量多めです。
1. 【基調講演】プロダクトマネージャーとは
関 満徳氏 POStudy ~プロダクトオーナーシップ勉強会~ 主宰
- プロダクト全体に責任をもっている
- プロジェクトマネージャーとプロダクトマネージャーの責務は PMBOK に定義されている
- プロジェクトマネージャーは 10 個
- プロダクトマネージャーは 2 個のみ
- プロダクトマネジメント
- 顧客(市場)マネジメント
- 起業家とプロダクトマネージャーの違い
- 資金調達が必要ない
- それ以外はだいたい同じ
- 必要な 7 つのスキルがある
- 執行役員以上が担う
- もしくは執行役員以上から期間限定で任命
- ラピッドプロトタイピング
- プロトタイプを作ったら、関係者ではなく実際のユーザでテスト
- マネジメントとリーダーは違うので、同じ人だったら意識して帽子を脱ぎ変える必要がある
- 前者は製品を対象とし、チームを対象とする
- “目標を与えれば人は動く”
2. 【キーセッション】個人と組織からもう一度考えるプロダクトマネジャー
新井 宏征氏 株式会社スタイリッシュ・アイデア 代表取締役
- 『プロダクトマネジャーの教科書 』の訳者の方
- 「プロダクト」=「製品」ではない
- プロダクトとは、顧客のニーズや欲求を満たすベネフィットの集合である
- まあそうだよね
- ドライな目標(MBO)と想いのマネジメント(MBB)の両輪を回すことが組織にとって必要
- MBO: Management By Objectives
- MBB: Management By Belief
- “組織が急速に成長しているときには、絶え間ないコミュニケーションと強い一体感が何にもまして重要だ”
- V2MOM でビジョン主導型マネジメント
- V2MOM (Vision, Values, Methods, Obstacles, Measures)
- 作成する際にはボトムアップで社員からの声を集めている
- 「社長目線で考えろ」と精神論を言うのではなく、V2MOM のようなフレームワークをトップも社員も使うことが重要
3. 【キーセッション】プロダクトマネージャーに求められるスキルとマインドセットとは
丹野 瑞紀氏 株式会社ビズリーチ キャリアカンパニー サービス企画本部 本部長
- プロダクトマネジメントなかったら話
- CS部門、営業部門、社長から「この機能が必要」→ 優先度全て S !!!
- 電通 古川裕也氏
- 「クリエイティブディレクションの4つの仕事」で「全て最優先を解決する」
- システム思考で問題を明らかにして、
- プロダクトマネージャーは mini CEO
- これは聞いたことある
- 会社が倒産したら CEO の責任
- 同じようにプロダクトについての一切の責任を負う
- ただし権限はない
- 共感で人を動かす
- プロダクトマネージャーになるには
- プロダクトマネジメントについて学ぶ
- プロダクトマネージャーのように振る舞う
- 個人でサイドプロジェクトを始める
- ノンエンジニアは仲間を見つける方法もあるが、自分で手を動かすことをオススメする
4. 【キーセッション】シリコンバレーTech企業でのプロダクトマネージャー業務とは?
柳川 純二氏 株式会社シマンテック ノートン統括事業本部 プリンシパルプロダクトマネージャー
- アップルではプロダクトマネージャーは人気度(≒給与)4 位
- ちなみに 1 位はアートディレクター
- スタートアップがアーリーステージから抜け始めた頃にプロダクトマネージャーが必要になってくる
- 弊社がそれ、もしくはそのちょっと先
- シマンテックのプロダクトマネージャーには CorePM と PartnerPM の 2 種類ある
- PartnerPM は Norton 製品全般をパートナー企業向けに展開するため、社内外のステークホルダーの要求仕様を整理、優先順位付け、開発チームへのフィードバックを実施
- シマンテックではこちらもプロダクトマネージャー。よく聞くプロダクトマネージャーは CorePM と呼ぶ
- BtoB や BtoBtoC のサービスを提供する企業では(PartnerPM が)多く見られる
- 弊社でも当てはめられるのでは
- CorePM と PartnerPM を明確にすることが必要では?
- PartnerPM はセールスエンジニアとタッグでお客さんのところに行くらしい
- セールスエンジニアはアカウント(担当の会社)を持つが、PartnerPM は地域全般を担当する
- 優先順位付けモデルを使って、優先順位付け
シマンテックさんのセッションが弊社と噛み合う部分があって興味深かった #postudy
— マスタカ (@masutaka) September 6, 2015
5. 【パネルディスカッション】日本企業におけるプロダクトマネージャーの課題と今後の展望
上記 4 名の方で。参加者からの質問も交えつつ。
- プロダクトマネージャーの育成
- リーダーシップを発揮する
- 素振りをする
- 世の中のプレスリリースを読んで、いろいろ仮説を立てて検証するとか
- なぜこの機能を先に出したのかとか
- 世の中のプレスリリースを読んで、いろいろ仮説を立てて検証するとか
- 自分で画面設計をしてみる
途中、ノンエンジニアはプロダクトマネージャーになれるのか?というア
ンケートの解答の話が出たので、それに絡めて質問してみました。
Q. エンジニアからプロダクトマネージャーになる時に、コードが書く時
間がなくなり、自分のキャリアプランが変わることに悩みはなかったか?
直接的な Answer はこんな感じでした。
- 戻ることも出来る
- 特に悩まなかった
- とにかくユーザの問題を解決したかった(←うろ覚え)
派生してこんな話にもなりました。
- コミュニケーション力は少なくてもよい。ファシリテーション力やリーダーシップは必要
- 人に興味を持ちましょう。ビジネスに興味を持ちましょう
- アメリカでは、どのくらい儲かるか考えてコードを書くエンジニアが多い
最後の「どのくらい儲かるか考えて」は、それが良くも悪くも日本なんだ
なあと思いました。
あと、プロダクトマネージャーは誰も拾わないボールを拾うことが求めら
れる、という話も出ました。
私は誰も拾わない技術的なボールも拾うようにしていますが、全職種にま
たがるボールは拾えないなあ…などと言った気がします。
プロダクトマネージャーに必要なスキルは頷けることが多いが、私が苦手なことも多い...。 #postudy
— マスタカ (@masutaka) September 6, 2015
とは言え、マクロ的な視点で自分の職責を俯瞰することは大事なので、そ
こは常に意識していきます。
追記(2015-09-07):
Togetter まとめはこちら。
追記(2015-09-09):
資料が公開されたので
追加しました。