NHK スペシャル - 病の起源 第6章 アレルギー 〜2億年目の免疫異常

今日の NHK スペシャルで、興味深い特集をやっていた。日本では、昭和 30 年を境にアレルギーが急増していたそうだが、原因(の一つ)はなんと「家畜と触れ合わなくなったから」だそうだ。

※ 以下、素人が記憶をたよりにまとめました。正確な情報は他を参照してね。

アレルギーの割合の少ない農家と都市部の家のホコリを調べたところ、農家の方がエンドトキシンという成分が多く含まれていたとのこと。これは大腸菌の細胞膜を構成する成分の一つで、菌が死ぬと放出されるらしい。家畜の糞に多く含まれており、毒素でもある。

一方、ヒトの免疫は「細胞性免疫」と「IgE」の2種類あるらしい。前者は生物が昔から獲得していた機構で、後者はヒトが進化の過程で獲得したものらしい。この2つのバランスが重要とのこと。

「細胞性免疫」はエンドトキシンにさらされると上がり、「IgE」は吸血ダニ等との接触によって上がるとのこと。1 歳までにこのバランスは決まってしまうそう。最近の家は清潔になったため「IgE」>>「細胞性免疫」という免疫のバランスになりやすい。これはアレルギーになりやすい状態である。

清潔さを追求した現代社会の弊害と言えるが、清潔になったことで乳幼児の死亡率は下がっているため、一概に悪いわけでもない。ここ数十年で急に清潔になってしまったから、ヒトの免疫機構が追いつけなかったという見方も出来る。

研究が進めば、乳幼児にワクチンを打つことでアレルギーの発症を抑えられるようになるのかな。今後に期待!!