どもる体 (シリーズ ケアをひらく) amazon.co.jp

しばらく前に読み終わった。

ここ数年、言葉を発しづらいことがある。言葉は思い浮かんでいるけど、口から出てこなかったり、ろれつが回らなかったりする。悩んでいると言うよりも不便で困っている。

一度気になって東大病院で MRI 検査を受けたこともあったっけ。結果は異常なし。

仕事で疲れた夕方や、酒を飲んだときに、発しづらくなる気がする。逆に元気いっぱいの午前中は、非常に滑舌が良い。リラックスしている時も問題がないことが多い。

そんな中で HONZ の記事 で目にしたのがこの本を買ったきっかけ。

HONZ は私がフィードリーダーで購読している、数少ない技術系以外のサイト。時々面白そうな本が見つかるので重宝している。もっとも今回のように実際に買うことは少なくて、書評で読んだ気になることがほとんど。ふと傍らに目をやると積ん読となった技術書達が。うっ、頭が・・・!

話が脱線した。

この本はどもり(吃音)の原因も解決方法も提示しない。あくまで観察するだけ。

そもそも私の場合、吃音であること自体はっきりしなかったが、この本を読んで典型的な吃音だと理解した。気が向いたら医者にかかるかもしれない。

吃音というと一般的には、「わわわわ私は」のような「連発」をイメージすることが多いと思う。

私は症状としてはあるけど、あまり困ってはいなかった。喋れないわけではないし、幸いにもバカにする人がいる環境でもない。ちなみにこの本を読んだ後、改めて周囲を観察してみたら、頻度の多い少ないはあるにせよ、連発する人は意外にいるなと思った。

一番困るのが「難発」。「・・・・」のように、「私は」などが出てこないので、変な雰囲気になる。

仕方がないので「言い換え」を試みるわけだが、代わりの単語が出てこないことは多いし、微妙にニュアンスが変わることもある。酒を飲んでいると頭がまわらないので、特に代わりの単語が出てこない。

酒で思い出したが、飲み会の時などに面白いことを思いついて、タイミングを計って喋ろうとした時も、難発が出て言えない時がある。

吃音は「言葉の代わりに体が伝わってしまう」ことらしいが、難発の時は体が硬直するのがよく分かる。

以上が最初に書いた「不便で困る」ということ。

どうやら歌っている時や、プレゼンをしている時などは吃音が出ないらしい。最近歌ってないので前者はよく分からないが、後者は多分そう。

根本原因は、無意識のうちにリラックス出来ていないからかも。自分だけの特殊な問題ではないことが分かったことと、こっそりリズムを刻むなどの回避策はなくはないので、うまく付き合っていこうと思う。