Skitch は、スクリーンショットに矢印やテキスト、図形などの注釈を追加した画像を簡単に作成できる macOS/Windows/Android/iOS 向けアプリでした。
仕事やブログ記事作成用に長年利用してきましたが、公式サイトがなくなり、Homebrew Cask からも削除されたため、Shottr に乗り換えました。
Skitch が使えなくなった経緯
Skitch は直近 10 年で、段階的にサポートが縮小されていました。
- 2011/08/18: Evernote が Skitch を買収
- 2015/12/17: Skitch for Windows/Android/iOS のサポートを終了。 macOS 版のみ継続
- 2024/03/17: 公式サイトや App Store からダウンロードできなくなった報告あり
- 2024/06/26: Homebrew Cask からのインストールが無効化
Homebrew Cask の Casks/s/skitch.rb
に記載されていた url からはまだダウンロード可能ですが、いつまで可能か分かりません。さすがにそろそろ、代替ツールに乗り換えねばと思いました。
3 つのツールを検討
1. Shottr
- 価格:
- Free
- Basic Tier
$12 - Friends Club
$30
- 主な機能:
- スクリーンショット(全画面/選択/ウィンドウ)
- 注釈(矢印・テキスト・ぼかし・矩形・番号タグ)
- スクロールキャプチャ
- ピクセル計測ツール
- OCR(画像からテキスト抽出)
- 画像アップロード
2. CleanShot X
- 価格:
- App + Cloud Basic
$29 - App + Cloud Pro
$8 per user/mo
- App + Cloud Basic
- 主な機能:
- Shottr の機能に加えて動画録画
- 自動クラウド共有 (CleanShot Cloud)
3. Monosnap
- 価格:
- Personal & family use only
- Free
- Non-Commercial
$2.5/mo
- For teams & business
- Commercial
$5/mo - Enterprise
- Commercial
- Personal & family use only
- 主な機能:
- スクリーンショット・録画
- 基本的な注釈ツール
- S3・FTP・Google Drive など外部アップロード対応
Shottr を採用
以下の理由から Shottr を採用しました。
- 個人用途である
- 今のところ録画は不要
- 無料で試せ、有料版も支払える範囲内
- 軽快な動作で、Skitch に近い操作感
使ってみた感想
実際に Shottr を使って気付いた、良い点と使いづらい点です。
便利なこと
- スクロールキャプチャが便利
- 長いページ全体をスクリーンショットできる。Skitch にはなかった機能
- カウンタ機能
- 画像に番号を振る際に便利そう
少し不便なこと
- クリップボードからの新規イメージ作成がわかりにくい
- macOS のクリップボードにある画像を Shottr で編集したい場合、一度 Shottr のウィンドウを閉じてから、Shottr の機能でキャプチャし直す必要がありそう。この操作は直感的でない
- Command-q で終了しない
- アプリを完全に終了できず、常にメニューバーに常駐する。個人的にメニューバーのエリアを消費したくないので、これは少し気になる
とはいえ、使いづらい点を差し引いても十分使える良いツールだと思います。
まとめ
Skitch のサポート終了に伴い、代替ツールとして Shottr に乗り換えました。
- 無料で軽快、Skitch に近い操作感
- スクロールキャプチャや OCR など、Skitch にはなかった機能が便利そう
- いくつか使いづらい点はあるが、全体的には満足
しばらく Shottr を使い続けて、気に入ったら課金しようと思います。