Twitter で見かけたので購入しました。
海外の本かと思ったら、沢渡あまねさんと伊達洋駆さんによる日本の本なんですね。発売も 2026/6/23 と最近です。264 ページとコンパクトだったので、数日で読めました。
ブリリアント・ジャークとは
P5 からの引用です。
ブリリアント・ジャークとは、「仕事の能力は高く優秀(Brilliant)だが、協調性がなく周囲に悪影響を及ぼす嫌な人(Jerk)」を指す言葉である。
Netflix のカルチャーである「ブリリアント・ジャークを許容しない」が有名にした言葉で、私も知ってはいました。Wikipedia にもありますね。
Netflix Culture には、以下の記述があります。
いくら有能であっても、同僚に 配慮と敬意 を持って接することができなければ、Netflixのドリームチームには居場所はありません。才能にあふれた人たちがお互いを信頼し、違いを尊重しながら協力して働けば、誰もがより大きな成果を上げることができるでしょう。
以前は「ブリリアント・ジャーク」という言葉が使われていましたが、今は言い換えられているようです。言っていることは同じですね。
Netflix のカルチャーそのものについては、[2021-03-13-1] で『NO RULES』を読みました。
今までの私は「優秀で気難しいエンジニア」程度の理解でしたが、例えば以下も当てはまるとのこと。
- 過去の実績を「免罪符」に、職場の空気を支配するリーダー
- タイパを「絶対正義」として、周囲のペースを否定するルーキー
- 仕事を「人質」に、やりたい放題のベテラン
- 技術者としては優秀だが、経営に向き合おうとしない会社のトップ
組織の土壌が育てる
ブリリアント・ジャークはもちろん本人の「素質」もあると思いますが、組織の土壌がその素質を育てるそうで、これも理解できます。
本人としては、当初は一生懸命会社やチームに貢献しようとしていて、気がついたらブリリアント・ジャークになることが多そうです。そういう意味では、純粋で天然さんといえますし、誰からもツッコミがない、かわいそうな人とも言えます。
組織がブリリアント・ジャークを放置すると、「この会社では、売上や生産のためなら、人の心を踏みにじっても構わない。成果を出している人間なら、何をしても守られる」とのメッセージになり、事態はより深刻になり、取り返しがつかなくなります。
他にブリリアント・ジャークを増長させる要因として、以下の「共犯者」たちがいるとのこと。いやあ、きびしい世界です 😅
- コンフォーマー(同調者)
- 自分に自信がなく「自分一人では何もできない」「この組織から放り出されたら生きていけない」という恐怖心がある者
- コリューダー(共謀者)
- 動機が利己的か純粋な思いかはさておき、リーダーの有害な振る舞いを肯定し、模倣する者
自分がそうなるリスク
もちろん、自分もブリリアント・ジャークになる可能性は全然あって、厄介なことに組織やチームに貢献すればするほど高まってしまいます。
日々自身を俯瞰して観察したり、1on1 等で意見を聞いたりして、こまめに自分を疑ったりアップデートすることは大事なはずです。
個人的には「ハッと気づく」タイミングがあったら、こまめにアップデートできていないシグナルだと思ってます。
本書では誰もが心の中に「闇の三特性」を秘めていると表現されていました。
- ナルシシズム(自己愛)の強いタイプ
- 人を操って勝ちたいマキャベリズムの傾向が強いタイプ
- 恐怖や不安を感じにくく、合理的な判断のためなら、他者の痛みや感情を勘定に入れないサイコパシーの傾向が強いタイプ
サイコパシーについては、人を使い捨ての駒として使う傾向にあるとのこと。私も今までの人生で何人か思い当たります。
超余談ですが、個人的には「使い捨ての駒」というより「養分」がしっくり来ていて、自分がそうなった場面では「私は養分、私は養分…」とどうでもよい現実逃避をしてしまいます 😅
まとめ
実例と対策例に多くのページを使っているので、困ったり悩んでいる人は参考になるのではないでしょうか。
どなたかの助けになれば幸いです。