職場の同僚が読んでいて良さそうだったので、読んでみました。各章が割とコンパクトに収まっているので、1日1章を目安に読み進められました。全8章です。

ビジネスプロセスの教科書 第2版―共感とデジタルが導く新時代のビジネスアーキテクチャ amazon.co.jp

この本では「ビジネスプロセスとは」の話から始まり、ビジネスプロセスの構造を管理し改善し続ける活動である「ビジネスプロセスマネジメント」を学んでいきます。

ビジネスプロセスは業務の集合体です。業務は前工程からインプットを受け取り、何らかの処理(プロセス)を加えたうえで、後工程にアウトプットを送り出します。それを取り巻くガイドとイネーブラもあります。

このビジネスプロセスの理解は、ソフトウェアにおけるコードリーディングそっくりだなと思いました。コードリーディングも、基本は関数のインプットとアウトプットに注目して理解し、その後の実装やリファクタリング等に繋げていきます。

インプットやアウトプットが整理されていない関数は、いわゆるスパゲッティコードを生み、生産性を下げる要因になります。

ビジネスプロセスが難しいのは、プログラムという分かりやすい形に落とし込まれていないこと。地道に業務フローを書いたり人を巻き込んで、理解できる形に落とし込んでいくそう。

ビジネスプロセスの理解から問題点の特定、改善に至るまでは「手ごたえを感じるのに 2 年から 3 年、本当に成果を実感するのに 5 年かかった」とのこと。さらに現場の担当者が、なかなか進まない活動に心折れてしまうことがあるそう。これはツラすぎる…。

出来るかどうかは別にして、ソフトウェア開発のスキルがビジネスプロセスマネジメントに活かせそうと知れた点において、読んで良かった本でした。